スタンランが描いた黒猫 – 1

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ル・シャ・ノワール/黒猫 Le Chat noir (1881-97) はモンマルトルにあった文芸キャバレー。オーナーはロドルフサリス Rodolphe Salis (1851∸97) 。その広告宣伝ポスターであるスタンラン Théophile Alexandre Steinlen (1859-1923) 作の<ロドルフサリスの黒猫の巡業 Tournée du Chat noir de Rodolphe Salis (1896)>はパリ土産として人気の高いポスターとして有名。
ポスターの右上に懸けてある三日月に黒猫の吊るし看板 Enseigne はキャバレーに付けられていたもので、カルナヴァレ博物館所蔵。
右側に展示されている、ワシントンのナショナルギャラリーから里帰りした<ボレロを踊るマルセル・ランデ Marcelle Lender dansant le boléro dans “Chilpéric” (1895-96)>はトゥールーズ=ロートレックの大作。
パリ市立のプチ・パレ美術館で開催された (2014) <La Ville Spectacle  PARIS 1900>にて。

Tournée du Chat noir de Rodolphe Salis (1896) / Théophile Alexandre Steinlen (1859-1923) / Petit Palais

メイ・ベルフォート May Belfort の黒猫

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May Belfort (1895) / Toulouse-Lautrec (1864-1901)

アイルランド生まれの歌手、女優、コメディアンでロンドン、パリ、アメリカ等で活動したメイ・ベルフォートがロートレックに依頼したポスター <May Belfort (1895)>に描かれたメイ・ベルフォート May Belfort (1872頃-1929) の黒猫。
黒猫は彼女のショウに欠かせぬ存在だった。
彼女のパフォーマンスの象徴だったフリルドレスを身に着けボンネットを被って黒猫を抱いている。パリ土産として人気の作品の一つ。

マネの黒猫

ウインドウショッピング 54 Galignani

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パリに初めて設立された英語書店、ガリニャーニ Librairie Galignani (1801) 。大陸初の英字書店の銘版を掲げている。テュイルリー公園に面したリヴォリ通りにあり、ガラスに公園の緑と鉄柵が写っている。隣は甘党でなくても知ってるアンジェリーナ Angelina パリ本店。

Librairie Galignani (1801) / Rue de Rivoli

ギャラリー・イグレック の花々 263        アマリリス-4 (と ミヤマヤエムラサキ ナミアゲハ)

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アマリリスの傍に羽化したばかりのナミアゲハが羽を広げていました。右に開花したばかりのミヤマヤエムラサキと思われるヤマアジサイ。

アマリリス / ヤマアジサイ(ミヤマヤエムラサキ) / Galerie Y.

ロートレックによる木炭画 / 首吊り

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Le Pendu (1892) / Toulouse-Lautrec (1864-1901) / Musée Toulouse-Lautrec d’Albi

殉教者ジャン・カラス Calas le martyr が息子の遺体をローソクの明かりで見つけた瞬間をトゥールーズ=ロートレックが描いた作品<首吊り Le Pendu (1892)>
トゥールーズの商人ジャン・カラス (プロテスタント) は息子殺害の嫌疑で裁判に掛けられ拷問のうえ処刑された宗教的不寛容の象徴的な犠牲者の一人。ヴォルテールが名誉回復に関わったことでも知られる。
トゥールーズの日刊紙ラデペッシュ La Dépêche に連載された三部作<トゥールーズの惨劇 Les Drames de Toulouse>の宣伝ポスターとして制作されたリトグラフのための習作。紙に木炭で描いたもの。

トゥールーズの惨劇/首吊り/ラデペッシュ

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La Dépêche / Les Drames de Toulouse (1892) / Toulouse-Lautrec (1864-1901) / Musée Toulouse-Lautrec d’Albi / Albi

トゥールーズの日刊紙ラデペッシュ La Dépêche に連載された<トゥールーズの惨劇 Les Drames de Toulouse>の宣伝ポスター。
リトグラフは第一部の「殉教者ジャン・カラス Calas le martyr (1761)」が息子の遺体をローソクの明かりで見つけた瞬間をトゥールーズ=ロートレックが描いた作品<首吊り Le Pendu (1892)>。
周りの文字は後にラデペッシュの編集長になる Arthur Huc が作成した。作品名は<La Dépêche / Les Drames de Toulouse (1892)>。
アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館にて。

ネズミを追う「メイ・ベルフォートの黒猫」

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避難所に見立てたトゥールーズ=ロートレックのモノグラム 丸に T-Lに逃げ込もうとするネズミを追いかけるメイ・ベルフォート May Belfort の黒猫。歌手で女優のメイ・ベルフォート家のディナーメニュー Menu pour un Dîner chez May Belfort (1896) のためにイラストしたもの。
彼女がロートレックに依頼したポスター <May Belfort (1895)>にもあるように、黒猫は彼女のショウに欠かせぬ存在だった。アルビのド・ゴール将軍大通りにて。

Menu pour un Dîner chez May Belfort (1896) / May Belfort / Albi

 

最後の審判のフレスコ画              アルビのサント・セシル大聖堂

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#ロートレックの生誕地アルビ Albi のサント・セシル大聖堂で見れる「最後の審判」のフレスコ画。フランス屈指の大オルガンの下にあり、フランドルの画家(不詳)の作品 (1474-84) とされている。中央部分等が削除されてしまっているのが惜しい。
虚栄心、羨望、大食い、欲望、怒り、貪欲、怠け者の「七つの大罪」を犯した罪により地獄で罰せられる様が最下段に描かれている。例えば、車輪に縛り付けられている左端は「虚栄心」の大罪を犯した者への審判だ。

Fresque de Jugement dernier / Cathédrale Sainte-Cécile d’Albi / Albi

アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館前景

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アルビのサント・セシル大聖堂横のサント・セシル広場に面した (元) 司教の宮殿 Palais de la Berbie を使用した<アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館>前景。
13世紀にタルン川 Le Tarn 畔に聳え立つ要塞として建設された赤レンガ造り。入口のゲートにロートレック生誕 150周年 (2014) のポスターが貼られている。サント・セシル大聖堂 (下の写真を参照) の一部が左端にちらりと。

Musée Toulouse-Lautrec d’Albi / Place Sainte-Cécile / Albi
Cathédrale Sainte-Cécile / Palais de la Berbie / Musée Toulouse-Lautrec
Cathédrale Sainte-Cécile / Palais de la Berbie / Musée Toulouse-Lautrec d’Albi

ドラクロワによる 砂漠のマドレーヌ

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ウジェーヌ・ドラクロワ Eugène Delacroix (1798-1863) が描いた「砂漠のマドレーヌ Madeleine au désert (1845)」。ルーベンスから着想を得た作品と考えられていて、笑顔が謎めいている。
お気に入りの作品の一つだったようで、ルーヴル美術館が買い戻し (1991) 、ドラクロワ美術館 Musée National Eugène Delacroix で展示されている。

トゥールーズ=ロートレック展のポスターと薔薇

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パリのグラン・パレで催されたトゥールーズ=ロートレック / 断然モダン展 Toulouse-Lautrec / Résolument Moderne のポスターとそれに使われたリトグラフ: イヴェット・ギルベールYvette Guilbert  (1894) dans “Linger,Longer, Loo” と薔薇の切花です。
コロナウィルスのため休館中の「H.T. ロートレック美術館」にて。

トゥールーズ=ロートレック展のポスターとリトグラフと薔薇 / Galerie Y. / H.T. ロートレック美術館

ヴァル・ド・グラース教会 の 日時計

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Cadran solaire / Église du Val-de-Grâce / Anne d’Autriche (1601-66)

ルイ14世の生母:オーストリアのアン / アンヌ・ドートリッシュ (1601-66) が建てた教会 (1647)、ヴァル・ド・グラース教会 Église du Val-de-Grâce の日時計。

モノグラム AL はアンヌ・ドートリッシュが用いたアンルイのモノグラム。オーストリアのアンとしては AA を使用した。

 

 

 

 

 

日が当たっていると左のように影ができて、丸の中心を通る矢印が時間(12時15分頃)を指し、丸の中心がおおまかな月日を示す(夏至の前か後)。

 

 

 

 

コロン ヴァンドーム に載った 3体のナポレオンⅠ世像

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リッツホテル Ritz Paris の全額出資によって修復工事中 (2014-16) にヴァンドーム広場にあった<コロン ヴァンドーム に載った 3体のナポレオン像>の案内板。2014.08.11.
1代目、ローマ皇帝シーザーのいでたちのナポレオン像 Napoléon en César (1810-14) はアントワン=デニス・ショーデ Antoine-Denis Chaudet (1763-1810) の作品。ナポレオンⅠ世のアウステルリッツの戦勝記念として設置された。失脚に伴い占領中の連合国によって降ろされた後に溶融された (ポンヌフ広場のアンリ4世の騎馬像に転用) 。
2代目 (1833-63) のナポレオンⅠ世像は7月革命後の立憲王政下でのシャルル・エミール・セウル Charles Émile Seurre (1798-1858) の作品で、ちびの伍長 petit caporal とあだ名されたナポレオン・ボナパルトの像 Napoléon en petit caporal だ。
3代目 (1863-71) は第2帝政下にナポレオンⅢ世が元に戻して置き換えたナポレオン像 Napoléon en César 。1代目をベースにしたオーギュスト・デュモン Auguste Dumont (1801-84) によるレプリカでパリコミューンにより破壊され、現在の4代目 (1875-) はそれを復元したもの。右の手のひらに置いている”勝利の宝珠”は保存されていた唯一のオリジナルで元は左の手の平にあった。

Napoléon en César / Napoléon en petit caporal / Place Vendôme / Colonne Vendôme

 

コロン・ヴァンドームに載っていたナポレオンⅠ世像

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Statue de Napoléon en petit caporal / Charles Émile Seurre (1798-1858) / Hôtel des Invalides

ナポレオン Napoléon Bonaparte (1769-1821 在位:1804-14,1815) がアウステルリッツの戦いを記念してヴァンドーム広場に建てた Colonne Vendôme の頂上に載っていた 2代目 (1833-63) のナポレオンⅠ世像。
シャルル・エミール・セウル Charles Émile Seurre (1798-1858) の作品で、1911 以降アンヴァリッド廃兵院 Hôtel des Invalides のこの位置に置かれている。
ちびの伍長 petit caporal とあだ名されたナポレオン・ボナパルトの像 Napoléon en petit caporal だ。

1代目、ローマ皇帝シーザーのいでたちのナポレオン像 Napoléon en César (1810-14) は失脚に伴い連合国によって降ろされた後に溶融、3代目 (1863-71) は1代目をベースにしたレプリカでパリコミューンにより破壊、現在の4代目 (1875-) はその復元。

アンヴァリッド廃兵院の日時計

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アンヴァリッド廃兵院 / オテルデアンヴァリッド Hôtel des Invalides の日時計 Cadran solaire 。正面にナポレオン像のある中庭に入って振り返った北側の壁面にある。
上段の二つの日時計はほぼ同じもので、午前7時から午後5時までを刻む。下段の日時計は10時前から3時過までの目盛りがある。撮影時が17時過ぎなので影はない。
14時前なら右のように上・下段とも影が出る。下段日時計でクリスマスから新年の頃と分かる。

Cadran solaire / Hôtel des Invalides

ギャラリー・イグレック の花々 262        さくらひめ/ピンクのデルフィニウム

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さくらひめ / ピンクのデルフィニウム / Galerie Y.

愛媛県生まれの「さくらひめ」です。
キンポウゲ科デルフィニウム属の新種 (2015 品種登録) 、愛媛県農林水産研究所が開発育成したピンクのデルフィニウムです。
花言葉は<愛顔(えがお)>だそうです。
<可憐な乙女>とも。

フランス学士院の日時計 – 2

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Cadran solaire / Institut de France / Cour d’honneur

フランス学士院 Institut de France の中庭 Cour d’honneur に面した壁面に ”午後の日時計” と一対になっている ”午前の日時計”  (2008年復元) 。
冬時間の午後3時半頃なので影はありません。
モットーは<Nocte pulsa refulgen mentibus 夜を追い払い心を啓発す>
時間を示すローマ数字の他、上から黄道十二宮 Signe du zodiaque のやぎ座 (12.22-01.20)、おひつじ座 (03.21-04.20)及びてんびん座 (09.23-10.22)、かに座(06.22-07.22) のシンボルマークと日蔭線が入っていて月日の目安になります。
10月26日なので、♑と ♎♈ ラインとの間に影の先端が入るはずです。

 

パリ動物園の オオハシトコ

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Toucan toco / Parc Zoologique de Paris / Bois de Vincennes

ヴァンセンヌの森にあるパリ動物園 Parc Zoologique de Paris でも人気者のオオハシトコ Toucan toco 。
ブラジルのセハードと呼ばれるサバンナに生息している。
軽くて大きな嘴には体熱の放出機能がある。

フランス学士院の日時計

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Cadran solaire / Institut de France / Cour d’honneur

フランス学士院 Institut de France  の科学アカデミー350周年 (2016) に合わせて復元された”午後の日時計”。
中庭 Cour d’honneur に面した壁面に”午前の日時計”と一対になっています。歴史的建造物と一体で保全されている日時計がフランスには63あるそうです。
Sol maturat fructus Minervae 太陽がミネルヴァの実を熟す>、ここでのミネルヴァは知恵を司る女神でマザラン枢機卿創設の大学に相応しい標語 / モットーと思いました。

サイクリストのカウントシステム

   depuis  2001

Nouveau système de comptage des cyclistes / Rue de Rivoli

夏にはなかったパリ市の”サイクリストのカウントシステム”がパリ市庁舎横のリヴォリ通りに設置されました。
サイクリストロードを走行する員数をカウントします。今年の員数 Cyclistes cette année の表示が79になっていますが・・
Paris à Vélo はパリの自転車レンタル サービス会社です。

2019.10.26.

右の建物がパリ市庁舎 Hôtel de Ville de Paris 。

ギャラリー・イグレック の花々 261        ツバキカンザクラ

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愛媛の桜:ツバキカンザクラ (椿寒桜) です。                2020.03.24.
カンヒザクラとシナ(カラ)ミザクラの雑種とされていて、原木は伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)にあるそうです。

ツバキカンザクラ / Galerie Y.

* 伊豫豆比古命はイザナギの従弟でイザナギ・イザナミ時代の四国 (伊予之二名島⇒伊予阿波之二名島) の国守。娘の伊豫豆比売命はツキヨミの妻となり、ツキヨミが国守を継ぐ。

ギャラリー・イグレック の花々 251-2        セッコク

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昨年の秋に狂い咲きした石斛の花が咲きました。

セッコク / Galerie Y.

デンドロビウムの一種、セッコク (石斛) の花が咲きました。今年の残暑が厳しかったせいでしょうか?                                                                                                                                    2019.10.09.
薬の神様少彦名の薬根 (スクナヒコナノクスネ) と呼ばれた薬草でした。

セッコク (石斛) / Galerie Y.

ギャラリー・イグレック の花々 260 セイヨウミズキ

   depuis  2001

ミズキ科ミズキ属のセイヨウミズキ (西洋水木) の花が咲きました。数年に亘り「何の木?」と放置していましたが植え替えたところ花を付けました。「落葉低木であれば・・」と願ってますが高木の水木との違いが分かりません。

セイヨウミズキ / Galerie Y.

ギャラリー・イグレック の花々 258        フイリアマドコロ

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フイリアマドコロ (斑入り甘野老) の花。キジカクシ科アマドコロ属。
ナルコユリ (鳴子百合) と違って花と花柄の間に突起がありません。

フイリアマドコロ (斑入り甘野老) / Galerie Y.

<5月のユリ Muguet de mai > ドイツスズラン

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フランスではスズランを <ミュゲ ド メ Muguet de mai >と呼びます。そして、5月1日はミュゲの日 (スズランの日) です。
ドイツスズランを植えてから10年程経ちますが、ちょっとしたコロニーを形成しています。
<5月のユリ Muguet de mai >/ ドイツスズラン / Galerie Y.

5/1日にフランスにもどってきました。長旅でしたが、香港と韓国充実した仕事の日々でした。ホーちゃんも元気です。帰ってくるとすずらんを道で売っている人がたくさん。フランスでは5/1日に大切な人に1年の幸運を祈ってスズランを贈るのが風習になっています。あ、もうそんな季節だなと実感したところでした。2013.05.01.