グリゼット Grisette の石像 / ジュール・フェリー広場

   depuis  2001

ジュール・フェリー広場の北端:レピュブリック広場からのフォーブール・デュ・タンプル通り Rue du Faubourg du Temple がサンマルタン運河を横切る位置に、 Jean-Bernard Descomps (1872-1948) 作の<ラ・グリゼットの石像 La Grisette de 1830>が置かれている。
グリゼットは19世紀に衣服工房で働き、灰色のブラウスを着た貧しい若い女性に付けられた名前でブルジョワの性的対象だった。
注文品を徒歩で届ける若い女性:トロティン Trottin の様にも見えるとか。

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パリの建物 43 国民議会の北正面

   depuis  2001

国民議会 Assemblée Nationale (Palais Bourbon) のセーヌ川に面する北正面。
ナポレオン1世がブルボン宮に、コンコルド広場を介して対峙するマドレーヌ寺院と同じ新古典主義様式の外装を追加 (1810) したもの。破風にあったナポレオンのアウステルリッツでの戦勝図は失脚に伴い除去され、ルイ18世の復古王政によって置き換えられ、さらに7月革命後に現在のレリーフに置き換えられた (1841) 。
自由・平等・友愛 1830 を刻んだ法 に左手を置き、権力と正義を従えたフランス(の寓意像)を中心に、立憲君主制を寓意した浅浮彫。向かって右に君主等、左に市民。
ジャン=ピエール・コルト Jean-Pierre Cortot (1787-1843) の作品<La France, entre la Liberté et l’Ordre public>。

Assemblée Nationale (Palais Bourbon) / La France, entre la Liberté et l’Ordre public, appelant à elle les génies du Commerce, de l’Agriculture, de la Paix, de la Guerre et de l’Éloquence ( 1841) / Jean-Pierre Cortot (1787-1843)

無原罪の聖母マリア / サン=シュルピス教会

   depuis  2001

聖母の足が蛇を踏みつけることによって、エデンの園で蛇に唆された”エヴァの罪”から人間を解き放つ存在であることを示す。
サン=シュルピス教会の聖母礼拝堂のニッチに置かれたジャン=バティスト・ピガール  Jean-Baptiste Pigalle (1714-85) 作の大理石像<聖母子 Vierge à l’Enfant (1774)>
その上に、アヴェ・マリアのモノグラム AM と「無原罪の 聖母マリア / ノートルダム B・M・V・IMMACULATAE 」。
B・M・V : Beatae Mariae Virginis = Notre-Dame / 我らの貴婦人 / 我らの聖母マリア。

今は見れない 「パリのノートルダム大聖堂の尖塔」

   depuis  2001

2019年4月の火災で焼失し、今は見れない 「パリのノートルダム大聖堂の尖塔 Flèche de Notre-Dame de Paris」。ヴィオレ・ル・デュク Eugène Viollet-le-Duc (1814-79) によって建造された (1859) 二代目だった。翼廊と身廊の交差部にあり、足元四方に十二使徒の像がある。先頭の最上部には雄鶏 Le coq がいる。十二使徒の像は火災直前に修復のため取り外されていた。雄鶏は瓦礫の中から発見された。オテル・ド・ヴィル広場から。2017.07.31.

Flèche de Notre-Dame de Paris / Eugène Viollet-le-Duc (1814-79) / Notre-Dame de Paris / Place de l’Hôtel de ville

花々に飾られた 2017 夏のチュイルリー公園

   depuis  2001

レヴェック Edmond Louis Auguste Levêque (1814 – 1875) の作品<ディアーヌ Diane (1866)>。弓は持っていないが矢筒を肩にかけ犬を連れている。
3年前の7月・・この年のチュイルリー公園は夏花で満ちていた。今はどうだろう?
ドゥノン翼のモリエン館  Pavillon Mollien とドゥノン館 Pavillon Denon が重なって見え、右側の二つの鐘楼の間はセーヌ河畔に出るレディギエールの潜り門 Guichets Lesdiguières  /ナポレオン3世の門になっている。

Diane (1866) / Edmond Louis Auguste Levêque (1814 – 1875) / Jardin des Thuileries / Guichets Lesdiguières

カルーゼルの凱旋門と一対の彫像 / ナポレオンの勝利

   depuis  2001

ナポレオン1世がアウステルリッツの戦いの勝利を記念してシャルル・ペルシエ Charles Percier とピエール・フォンテーヌ Pierre Fontaine (1762-1853) に制作させた「カルーゼルの凱旋門 Arc de Triomphe du Carrousel (1806) 」の前にフランソワ・ジェラール Antoine-François Gérard (1760-1843) による二つの彫像、右に<勝利を収めたフランス La France victorieuse (1809)>と左にそれを記録する<歴史 L’Histoire>。

Arc de Triomphe du Carrousel / La France Victorieuse / L’Histoire / Place du Carrousel

フランスは本日6月15日から3ヵ月ぶり(3月16日以来)に外出移動制限措置を解除、通常活動を再開する旨をマクロン大統領が宣言した。欧州内での移動は可能となる。欧州外は7月1日から(コロナ感染症が)コントロールされている国々への移動が可能となる予定。
肝心の日本からの渡航自粛勧告、日本への入国拒否の現状の緩和への動きが余りにも遅い。

コロン ヴァンドーム に載った 3体のナポレオンⅠ世像

   depuis  2001

リッツホテル Ritz Paris の全額出資によって修復工事中 (2014-16) にヴァンドーム広場にあった<コロン ヴァンドーム に載った 3体のナポレオン像>の案内板。2014.08.11.
1代目、ローマ皇帝シーザーのいでたちのナポレオン像 Napoléon en César (1810-14) はアントワン=デニス・ショーデ Antoine-Denis Chaudet (1763-1810) の作品。ナポレオンⅠ世のアウステルリッツの戦勝記念として設置された。失脚に伴い占領中の連合国によって降ろされた後に溶融された (ポンヌフ広場のアンリ4世の騎馬像に転用) 。
2代目 (1833-63) のナポレオンⅠ世像は7月革命後の立憲王政下でのシャルル・エミール・セウル Charles Émile Seurre (1798-1858) の作品で、ちびの伍長 petit caporal とあだ名されたナポレオン・ボナパルトの像 Napoléon en petit caporal だ。
3代目 (1863-71) は第2帝政下にナポレオンⅢ世が元に戻して置き換えたナポレオン像 Napoléon en César 。1代目をベースにしたオーギュスト・デュモン Auguste Dumont (1801-84) によるレプリカでパリコミューンにより破壊され、現在の4代目 (1875-) はそれを復元したもの。右の手のひらに置いている”勝利の宝珠”は保存されていた唯一のオリジナルで元は左の手の平にあった。

Napoléon en César / Napoléon en petit caporal / Place Vendôme / Colonne Vendôme

 

コロン・ヴァンドームに載っていたナポレオンⅠ世像

   depuis  2001

Statue de Napoléon en petit caporal / Charles Émile Seurre (1798-1858) / Hôtel des Invalides

ナポレオン Napoléon Bonaparte (1769-1821 在位:1804-14,1815) がアウステルリッツの戦いを記念してヴァンドーム広場に建てた Colonne Vendôme の頂上に載っていた 2代目 (1833-63) のナポレオンⅠ世像。
シャルル・エミール・セウル Charles Émile Seurre (1798-1858) の作品で、1911 以降アンヴァリッド廃兵院 Hôtel des Invalides のこの位置に置かれている。
ちびの伍長 petit caporal とあだ名されたナポレオン・ボナパルトの像 Napoléon en petit caporal だ。

1代目、ローマ皇帝シーザーのいでたちのナポレオン像 Napoléon en César (1810-14) は失脚に伴い連合国によって降ろされた後に溶融、3代目 (1863-71) は1代目をベースにしたレプリカでパリコミューンにより破壊、現在の4代目 (1875-) はその復元。

Pavillon Henri IV の ロビー 2

   depuis  2001

サン=ジェルマン=アン=レー城 Château de Saint-Germain-en-Laye の一角、ルイ14世が誕生したパヴィヨン・アンリ4世 Pavillon Henri IV のロビー。
鏡の前に置かれたルイ16世妃<マリー・アントワネットの胸像 Buste de Marie-Antoinette>と鏡の左端に写った<ルイ16世の胸像>。
右にムゼ・デュ・パヴィヨン・アンリ4世 Musée du Pavillon Henri IV があって、ルイ14世が生まれた部屋 Chambre où est né Louis XIV だ。
<アンリ4世の胸像>は写っていない左手前の階段に置かれている。
右側にレストラン Pavillon Henri IV Restaurant がある。
<Pavillon Henri IV Restaurant>-4

Buste de Marie-Antoinette / Paris Pavillon Henri IV / Château de Saint-Germain-en-Laye

ルイ16世からメナール侯爵への贈り物        ルイ16世の胸像

   depuis  2001

Buste de Louis XVI (1777) / Augustin Pajou (1730-1809) / Le Bristol Paris

メナール侯爵 Marquis de Ménars (1727-81) はルイ15世の公妾として有名なポンパドゥール侯爵夫人の弟。
この<ルイ16世の胸像 Buste de Louis XVI (1777)>はルイ16世 (在位:1774-92) がメナール侯爵に贈った自らの胸像。S.M=Sa Majesté (陛下)。
オーギュスタン・パジュー Augustin Pajou (1730-1809) の作品。
エリゼ宮に近いブリストル・パリ Le Bristol Paris のロビーに置かれている。
メナール侯爵のコレクションはポンパドール侯爵夫人から引き継いだものを含め死後に散逸したらしい。

マドレーヌ寺院恒例の「クレッシュ 2014 」

   depuis  2001

ケベック出身の宝石細工職人エデエンヌ Edéenne の作品クレッシュ”レゾナンス” (2014) 。
クレッシュ Crèche とはクリスマス Noël に飾るキリスト誕生場面の模型のこと。
マドレーヌ寺院では近年クリスマスの前後に色々なアーティストにキリスト降誕場面の造形を展示する場を提供している。これは2014年のノエルのためのアートで、中央にキリスト。
エデエンヌはヴァンドーム広場に続くラペ通り Rue de la Paix に ÉDÉENNE (2003) のメゾンを持っている。

Crèche 2014 Résonance / Edéenne / Église de la Madeleine

蛇 (サタン) を踏みつける無原罪のマリア

   depuis  2001

Statue du Vierge et l’enfant / Charles Émile Seurre (1798-1858) / Église de la Madeleine

マドレーヌ寺院の<聖母子像 Statue du Vierge et l’enfant>、Charles Émile Seurre (1798-1858) の作品。
無原罪の聖母マリアの足は人を原罪を持つものに誘った蛇 (サタン) を踏みつけ、エデンの園で蛇に唆かされたエヴァの罪から人間を解き放つ象徴的な存在であることを示す。

マドレーヌ寺院のマグダラのマリア Marie-Madeleine

   depuis  2001

マドレーヌ寺院の祭壇に置かれている<聖マグダラのマリアの歓喜 Le ravissement de Sainte Marie-Madeleine>
天使に持ち上げられて昇天するマグダラのマリアを刻んだ カルロ・マロチェッティCarlo Marochetti (1805-67) の作品。
マドレーヌ寺院 (1842) は聖女マリー・マドレーヌ (マグダラのマリア) を守護神とするカトリック教会。因みに、ノートルダム寺院は”我らが貴婦人”つまり聖母マリア Vierge Marie 。

Le ravissement de Sainte Marie-Madeleine / Carlo Marochetti (1805-67) / Église de la Madeleine

メルキュール 商業の神 / ペタソスとカドケウスと巾着

   depuis  2001

Mercure ou le Commerce (1780) / Augustin Pajou (1730-1809) / Pétase / Caducée / bourse / Musée du Louvre

ローマ神話の<メルキュール 或いは商業の神 Mercure ou le Commerce (1780)>、オーギュスタン・パジュー Augustin Pajou (1730-1809) の作品。ルーヴル美術館所蔵。
メルキュール/メルクリウスはギリシャ神話の神々の伝令使であり旅人や商人の守護神であるエルメス/ヘルメース。
有翼の帽子/羽根兜:ペタソス Pétase と蛇の巻き付いた有翼の杖/エルメスの杖:カドケウス Caducée はともにエルメスの属性。右手に持っている巾着/財布 bourse はメルキュールの属性で、商品に左手を置いている。

シャンティイ城を護るスフィンクス

   depuis  2001

シャンティイ城 Château de Chantilly を護るスフィンクス。ニコラス・クストゥ Nicolas Coustou (1658-1733) の作品 (1707) のコピーとして、アントワーヌ・ワトリネル Antoine Watrinelle (1828-1913) が制作した<Sphinge (ou chimère) (1886)>。
フランス革命中に破壊されたオリジナルを復元したもの。スフィンジ/スフィンクスは、女性の胸像とライオンの体と鷲の翼を持つ怪物としてオイディプスの神話に登場する。

Sphinge/Sphinx d’après Nicolas Coustou (1886) / Antoine Watrinelle (1828-1913) / Château de Chantilly / Chantilly

干し草を材料にしたエコ彫刻 Gratte-ciel

   depuis  2001

ルーマニアのエコ彫刻家エルニ・バルサ Ernő Bartha (1958-) による干し草を材料にした作品<摩天楼 Gratte-ciel (2007)>がリュクサンブール公園に置かれた (2019.6.12.) 。
背景はフランス元老院 Sénat として使用されているリュクサンブール宮殿。    2019.07.06.

Gratte-ciel (2007) / Ernő Bartha (1958-) / Jardin du Luxembourg / Palais du Luxembourg Sénat

 

鹿に寄りかかったディアーヌ               ディアーヌ・ド・ポワチエ と アンリ2世

   depuis  2001

<鹿に寄りかかったディアーヌ Diane appuyée sur un cerf  (16世紀半ば)>は、ディアーヌ・ド・ポワチエ Diane de Poitiers をローマ神話で狩猟の女神ディアーヌとして表わしたマニエリスム様式の彫刻。ディアーヌ・ダネ Diane d’Anet またはフォンテーヌ・ド・ディアーヌ Fontaine de Diane とも呼ばれている。元々、アンリ2世の愛妾だったディアーヌ・ド・ポワチエの居城:シャトー・ダネ Château d’Anet 中庭の噴水に置かれたもの。
狩猟の女神ディアーヌがディアーヌ・ド・ポワチエと重ねて捉えられ、寄り掛かっている牡鹿はアンリ2世を象徴しているとみられている。
台座には 二人のモノグラム DH (DianeのDとHenriのH) が刻まれている。

Diane appuyée sur un cerf / Diane d’Anet / Diane de Poitiers et Henri Ⅱ/ Monogramme DH / Musée du Louvre

ヴェルサイユのディアーヌ / アンリ2世への贈り物

   depuis  2001

ギリシャ彫刻 (BC 4-5世紀) のローマンコピー<アルテミスと雌鹿 Artémis à la biche (BC 1-2世紀)>は<ヴェルサイユのディアーヌ Diane de Versailles >として知られる。
教皇パウロ4世がアンリ2世に贈った (1556) ものだが、アンリ2世の愛妾だったディアーヌ・ド・ポワチエ Diane de Poitiers を意識したものと考えられている。
フォンテーヌブロー宮殿 (アンリ2世) 、ルーヴル宮殿 (アンリ4世) 、ヴェルサイユ宮殿 (ルイ14世) を経て、現在はルーヴル美術館のカリアティード (頭上のエンタブラチュアを支える柱の役目を果たす女性の立像) の間に置かれている。
アルテミスはギリシャ神話で狩猟の女神、ローマ神話ではディアーヌ Diane / ディアナ。

Artémis à la biche / Diane de Versailles / Salle des Caryatides / Musée du Louvre

エッフェル塔百態 160 ジョジャード門

   depuis  2001

ルーヴル宮フロール翼に入っているエコール・ドュ・ルーヴル École du Louvre の入り口:ジョジャード門 Porte Jaujard 前からのエッフェル塔。
門前一対のライオン像はオーギュスト・カイン Auguste Cain (1821-94) の作品。カルーゼル広場にはマイヨール作の<着衣のポモナ  Pomone drapée (1921)> 、<横たわった若い女性 Jeune fille allongée (1921)>、<苦痛 Douleur (1922)> (左から) 。
ジャック・ジョジャード Jacques Jaujard (1895-1967) は第二次大戦中のルーヴル美術館長で、ドイツ軍がパリに入る前に美術品を避難し、護り切った。それを顕彰して命名された。

Porte Jaujard / École du Louvre / Palais du Louvre / Tour Eiffel / Place du Carrousel

マザランの慰霊碑 / フランス学士院

   depuis  2001

Cénotaphe de Mazarin / Coupole de l’Institut de France / Chapelle du collège des Quatre-Nations

現在フランス学士院として使われているジュール・マザラン Jules Mazarin (1602-61) が創設した (旧) 大学 Collège des Quatre-Nations の礼拝堂にマザランの慰霊碑 (墓所) はあります。
リシュリュー枢機卿・宰相の後任として実質上の宰相であったマザラン枢機卿はソルボンヌの礼拝堂に墓所を持った先任に倣って自ら大学を創設したとも伝えられているようです。
棺の上にマザラン像とファスケス Faisceau を抱く天使。頂部にマザラン枢機卿の紋章。シールドにあるマザリンの紋章はファスケスに3個の五芒星。

フランス学士院 の ナポレオン1世像

   depuis  2001

フランス革命後ナポレオン1世はルーヴル宮にあったフランス学士院をマザランの創設した大学 Collège des Quatre-Nations に移転しました (1805) 。         フランス学士院

Napoléon empereur (1807) / Philippe-Laurent Roland (1746-1816) / Coupole de l’Institut de France

大学の礼拝堂だったクーポール (丸屋根) のニッチにナポレオンの全身像が置かれています。フィリップ=ローラン・ローランド Philippe-Laurent Roland (1746-1816) の作品<Napoléon empereur (1807)>です。
頭に月桂冠、ミツバチ模様のコートを着、レジオン・ドヌール勲章を付けた鷲のネックレス、左手に王杖、右手に月桂樹の花輪を持っています。花輪を置いた台座にはローマ神話で「知恵と戦略の女神ミネルヴァ Minerve 」の浅浮彫が・・
ミツバチ、鷲は皇帝ナポレオンの属性です。

グラン・パレから 水鏡の泉 と ロン・ポワン劇場 を

   depuis  2001

グラン・パレ ナショナルギャラリーの入り口バルコニーから<水鏡の泉 Fontaine Miroir d’eau>とプラタナスに隠れて夏には見えない<ロン・ポワン劇場 Théâtre du Rond Point>を見れました。
水鏡の泉は<セーヌ川とその支流 la Seine et ses affluents >の水でできた水面を鏡に見立てた泉 (噴水) で、アール・ヌーヴォーの彫刻家 Raoul Larche (1860-1912) の作品です。セーヌと9支流の寓意像を3つのグループにして鏡の額縁を飾るデザインになってます。
劇場の向こうにシャンゼリゼ大通り、泉との間にアイゼンハワー将軍 (ジェネラル・アイゼンオウエ) 大通り Avenue du Général Eisenhower 。

1774年のフランス女王マリー・アントワネット

   depuis  2001

Marie-Antoinette (1755-1793) , reine de France en 1774 / Louis Simon Boizot (1743-1809) / Musée du Louvre

1774年はマリー・アントワネットが女王になった年。その年の彼女の胸像<Marie-Antoinette (1755-1793) , reine de France en 1774>の制作を1781年にヴェルサイユの外務省がルイ=シモン・ボワゾ Louis Simon Boizot (1743-1809) に命じた。1781年は待望の王太子ルイ=ジョゼフ・ド・フランス Louis-Joseph de France が誕生した年だ。
ルーヴル美術館にて。
版画家の妹、Marie-Louise-Adélaïde Boizot (1744-1800) もこれを版画<Marie Antoinette d’Autriche , Rein de France>(1781) にしている。

タンプルでのマリー・アントワネット / マルチェロ

   depuis  2001

マルチェロ Marcello として知られる女流彫刻家のアデール・ダフリー Adèle d’Affry (1836-79) の作品<1793年、タンプルでのマリー・アントワネット Marie-Antoinette au Temple en 1793 >(1866) 。

Marie-Antoinette au Temple en 1793 / Adèle d’Affry ,duchesse Colonna,dit Marcello / Tour Temple / Musée d’Orsay

サン=ルイ王 (ルイ9世) 時代のテンプル騎士団 (1240) の本拠地だったタンプルのタンプル塔 Tour du Temple はフランス革命においてルイ16世、マリー・アントワネット等王族の監獄として使用された (1792-95 、取り壊し:1808) 。
マリー・アントワネットに憧憬を有していたアデール・ダフリーは監獄内でも威厳を失わない彼女をこのように表現した。収監されて約1年後 (1793.08.02.) コンシェルジュリーに移され、革命広場 (コンコルド広場) で処刑された (1793.10.16.) 。
オルセー美術館所蔵。

カルーゼル橋 から ライオン門 を・・

   depuis  2001

フロール館 Pavillon de Flore とフロール翼 Aile de Flore が面するセーヌ河岸からカルーゼル公園への入り口であるライオン門 Porte des Lions を、カルーゼル橋から見たところです。
フロール館はカトリーヌ・ド・メディシスが建設したチュイルリー宮殿 (1564-パリ・コミューンで消失、取り壊し1883) との接続部で、ナポレオン1世が修復して使用していました。
2頭の座ったライオンの彫像はいずれも、動物彫刻家のバリー Antoine-Louis Barye (1795-1875) によるもので、左が1847のオリジナル、右が1846のレプリカ (オリジナルはオルセー美術館) 、同じものに見えますが尻尾の位置が明らかに異なります。ブロンズ。
セーヌ川には BatoBus の Louvre 乗降場があります。2019.07.06.

Porte des Lions / Pavillon de Flore / Aile de Flore / La Seine / Pont du Carrousel

ストリートアートの ピマックス Pimax ‐ 2

   depuis  2001

フランスのストリートアーティストでありビジュアルアーティストの Pimax (1975-) の作品が Le Village Royal に登場した。
一番奥の Nourf  君が両手に持っているスプレー缶 Aérosol 。スケボーは大好き。得意の構図。

Nourf ・Aérosol / Pimax / Le village Royal

ストリートアートの ピマックス Pimax ‐ 1

   depuis  2001

フランスのストリートアーティストでありビジュアルアーティストの Pimax (1975-) の作品が Le Village Royal に登場した。代表作<トマトスープ Tomato soup XL>、<Love Heart>の奥に彼のキャラクターフィギャーである<Nourf>左上軒下にも絵が・・。

Tomato soup par Pimax / Le village Royal

 

バッサン・タキス Bassin Takis で水遊び

   depuis  2001

グランダルシュ Grande Arche de la Défense のあるラ・デファンスからパリの凱旋門 Arc de Triomphe に向かって続く人工地盤シャルル・ド・ゴールの遊歩道 Esplanade du Général de Gaulle の終端にあるバッサン・タキス Bassin Takis 。Takis (1925-) の作品、Le Bassin (1988)。
水煙の合間、エトワールの凱旋門を見通せる瞬間をとらえた。
下にメトロ1号線の Esplanade de La Défense 駅とシャルル・ド・ゴール大通り。

Bassin Takis / Esplanade du Général de Gaulle / Arc de Triomphe / Courbevoie / Puteaux

エッフェル塔百態 156 マイヨール作の「三美神」

   depuis  2001

チュイルリー公園に置かれているマイヨール Aristide Maillol (1861-1944) 作の「三美神 Les Trois Grâces (1938)」と背後にエッフェル塔。
朝10時半過ぎの順光。気温は23度でヒンヤリしているが日差しはきつい。

Tour Eiffel / Les Trois Grâces (1938) / Aristide Maillol (1861-1944) / Jardin des Tuileries

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モンソー公園に「ナウマキア」と「ファウヌス」

   depuis  2001

モンソー公園に置かれている Félix Charpentier (1858-1924) 作の<若いファウヌスの像 Statue le Jeune Faune (1886)>。ファウヌスはローマ神話で伝説的生き物だが、この像は同一視されるギリシャ神話のサテュロス Satyre だと思われる。尖った耳と鋭い目を持ち頭を踏みつけている。
後方にナウマキア Naumachia (模擬海戦) のコリント式列柱。破壊された (1719) サン・ドニの Rotonde des Valois から移されたものらしい。

Statue le Jeune Faune (1886) / Félix Charpentier / Naumachia / Parc Monceau

ニコロ・トリボロによる「エフェソスのアルテミス」

   depuis  2001

La Nature / Artémis à Éphèse / Niccolò Tribolo (vers 1500-1550) / Château de Fontainebleau / Fontainebleau

フランスルネサンス王:フランソワ1世がフォンテーヌブロー宮殿用 (受水盤置き) として、フィレンツェのニコロ・トリボロ Niccolò Tribolo (vers 1500-50) に作らせた「エフェソスのアルテミス Artémis à Éphèse 」、作品名:自然 La Nature (1529)。
アルテミスはギリシャ神話で狩猟・貞潔の女神、ローマ神話でディアナだが、元々はギリシャ先住民族の多産の神でエフェソスが信仰の中心地だったとされている。
ニコロ・トリボロはイタリアルネサンス後期 マニエリスム Maniérisme の彫刻家・建築家。

 

バガテル城前円形広場の彫像に孔雀

   depuis  2001

Statue et paon / Château de Bagatelle / Parc de Bagatelle / Bois de Boulogne

ブーローニュの森にあるバガテル公園には多数の孔雀が生息している。彫像に載るのも鳩ではなく孔雀だ。バガテル城前の円形広場 Cour circulaire の彫像は古代彫刻のコピーのようで、イタリアのジェノヴァから運河伝いに運ばれてきたらしい。

追いかけられて怖い目にあって忘れられない孔雀。

マルメゾン城を飾ったルネ・フレミン作のフロール

   depuis  2001

Flore (1706-1709) / René Frémin (1672-1744) / Château de Marly / Château de Malmaison / Cour Marly du Musée du Louvre

ナポレオン・ボナパルトが統領政府を樹立して独裁権を得る直前のエジプト出征中に妻ジョセフィーヌ・ド・ボアルネが独断でマルメゾン城 Château de Malmaison を購入した (1799) 。その正面に置かれた (1801₋77) のがルネ・フレミン René Frémin (1672-1744) 作のフロール Flore (1706-1709) だった。
元々はルイ14世の別宮マルリー宮殿 (城) Château de Marly に置かれていた作品で、現在はルーヴル美術館のマルニーの間 Cour Marly にある。

フロールはローマ神話で花の女神。

モンパルナス墓地正門の「砂時計」

   depuis  2001

エドガー・キネ大通りに面したモンパルナス墓地正門の門柱頂部に見られる砂時計。
死を寓意する「砂時計 Sablier」が有翼だ。                                                                               2012.08.22.
ペ-ル・ラシェーズ墓地正門の「砂時計」

Sablier / Porte d’entrée principale / Cimetière du Montparnasse / Boulevard Edgar Quinet

パリ・ベルギーへ8泊10日の予定で出かけました。

アレクサンドル3世橋の係留柱

   depuis  2001

Bollard / Pont Alexandre III / Lézard / Iris / La Seine

セーヌ川に架かるアレクサンドル3世橋の上流左岸から係留柱 Bollard を見たところ。
脚部にアイリス Irisとオーム貝 Nautilus 。オーム貝は船と船乗りを寓意する。 上部に波。その上にトカゲ Lézard と海藻と発芽したアイリス (ユリ Lys )。金色の発芽するアイリスの球根と脱皮するトカゲは不死・再生の象徴。活力の寓意でもある。また、トカゲは魔除け・トラブル回避 (慎重) や機敏さ、知恵等の象徴的意味を持つ。アイリスは海と空を結ぶ女神。

ヴォージュ広場からオテル・シュリー (シュリー館) ヘ

   depuis  2001

パリ最古の広場:ヴォージュ広場 Place des Vosges (1605-12) からローマ街道以来のパリの東西軸サン=タントワーヌ通り Rue Saint-Antoine に面したシュリー館 Hôtel de Sully への連絡通路。オテル・ド・シュリー庭園 Jardin de l’Hotel de Sully が見えている。
すぐ右にあるギャラリー< Galaxie des Arts >の展示品が・・ジャン= フィリップ・リシャール Jean-philippe Richard (1947-) の作品: Clara (左) と Manon (右) 。女性の名前を付けた作品で有名。ナンシー・クリスタルの ドーム Daum のアーティストでもあって Charlotte (2007) は特に人気作という。

Clara et Manon / Jean-philippe Richard / Place Vosges / Jardin de l’Hotel de Sully / Sully Hôtel

 

フランスの解放者 ジャンヌ・ダルク の甲冑

   depuis  2001

ジャンヌ・ダルクの像の多くは甲冑 Armure を身に着けている。ジャンヌ・ダルク通りに置かれているシャトフース Émile-François Chatrousse (1829-96) 作の<フランスの解放者 ジャンヌ・ダルク の像 Monument à Jeanne d’Arc , libératrice de la France (1887) 1891 設置>の例。

Monument à Jeanne d’Arc , libératrice de la France / Émile-François Chatrousse / Plate (armure) / cartouche / Rue Jeanne d’Arc / Boulevard Saint-Marcel

ヘルメットは着けていないが、ほぼ全身がプレート/板金の甲冑に包まれている。膝や足には伸縮できるよう蛇腹がある、肘も同じ。股には鎖網の防具が見え、鎖帷子と板金の重ね着になっているようだ。つま先は尖っていてゴシックアーマーと呼ばれたりする。甲冑の上にコートと剣を吊るすベルト。
全身を板金で覆うプレートアーマー Armures de plates 時代への過渡期に当たる。
左足で断ち切った鎖を踏みつけて「開放」を暗喩している。
胸元にはキリストの五芒星。
台座に吊るした楕円形の花枠:カルトゥーシュ cartouche でジャンヌ・ダルクの名を囲む。

エルメスの「カドゥケウス」

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Mercure inventant le caducée / Henri Chapu / Musée d’Orsay

ギリシャ神話で神々の伝令エルメスが所持するカドゥケウス Caducée d’Hermès 。エルメスはローマ神話ではメルキュール。
アンリ・シャピュ Henri Chapu (1833-91) は蛇を操りながらカドゥケウスを創造する様をこのように彫刻した。Mercure inventant le caducée (1863) という作品。オルセー美術館にて。
メルキュールのもう一つの属性に翼があり、カドゥケウスの頂部に置かれることも多いが、彫像では頭部と足首 (サンダル) にある。頭部のそれはよくある鍔広の兜にではなく直に生えているように見える。

フランスの国章 / マダム通りの元小学校

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レンヌ通りとフール通りとの交差点を南にマダム通り Rue Madame を入った所にあるレンガ造りの建物 (マキシミリアン・ヴォックス高校) 、元パリ市立小学校 L’école élémentaire (1891) に見られるフランスの国章 (現在パスポートに使用されているもの:Emblème officieux de la République française) 写真外の左側にはパリの市章が置かれている。
マダム通り (1790:リュクサンブール公園内) のマダム Madame はナポレオンの百日天下を挟んで復古ブルボン朝のフランス王 ルイ18世 (在位 1814-24) の妃マリー・ジョゼフィーヌ・ド・サヴォワ Marie-Joséphine de Savoie (1753-1810) の愛称だった。

Emblème officieux de la République française / Rue Madame

ジャン・グジョンによる「四季」の浅浮彫り

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「四季」はルネサンス期に好まれて採り上げられた制作テーマだが、これはジャン・グジョン Jean Goujon (1511-67) の作品。ピエール・レスコー Piere Lescot (1515-78) 建築の Hôtel Carnavalet (1548-60):(現) カルナヴァレ美術館の壁面にある。
左から春夏秋冬の「四季 Quatre Saisons 」を表す寓意像になっている。そして、像それぞれの上に黄道十二星座の牡羊座、かに座、てんびん座、やぎ座を刻んだ。春分、夏至、秋分、冬至を象徴する。
春は花輪・花飾り、夏は麦と鎌、秋はブドウ、冬は外套が寓意している。
ルイ14世の像 Statue de Louis XIV はアントワーヌ・コワズヴォ Antoine Coysevox (1640-1720) の作品で後に置かれたもの。

Quatre Saisons / Jean Goujon / Hôtel Carnavalet / Musée Carnavalet / Statue de Louis XIV

しゃがんだ ヴィーナス / ヴェルサイユ宮殿

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ヴェルサイユ宮殿北側の階段に置かれている<しゃがんだ ヴィーナス Vénus accroupie>。アントワーヌ・コワズヴォ Antoine Coysevox (1640-1720) の作品 (1685-86) 。
ブロンズに置き換えられる前にはルーヴル美術館 (ランス Lens 分館) にあるマーブルの原像があった (1692-1871) 。古代ギリシャの彫刻家フィディアス Phidias のサインがある (偽らしいが) 古代の彫像をコワズヴォがコピーしたものとされる。一見して、< レリーのヴィーナス Lely’s Venus (Aphrodite)>に骨格が似ている。。。
今朝早朝、Musée H.T. Lautrec のオーナーがパリに向け出発しました。ヴェルサイユ宮殿 Château de Versailles も訪れる予定のようです。

Vénus accroupie / Antoine Coysevox / Château de Versailles

アンリ2世のモノグラム / アンリ2世の階段

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アンリ2世の時代のルーブル宮建設 (レスコー翼) で造られた<アンリ2世の階段 Escalier d’honneur> (右側) を上り切ったところにあるアンリ2世 Henri II とディアーヌ・ド・ポワチエのモノグラム HD
王妃 Catherine de Médicis の C ではなく、愛妾だった Diane de Poitiers の D に見える。
フランスルネサンスの記念碑とされる階段の天井にもディアーヌ・ド・ポワチエを暗喩するアンリ2世のアンブレーム:三日月がある。Jean Goujon (1511-67) の作品 (1555-56) 。
ドラゴンを殺す大天使サン=ミッシェルのメダリオンを吊るした、飾り紐とサンジャック (モン・サン=ミッシェルへの巡礼者の象徴) が交互のネックレス:サン=ミッシェルの勲章 Ordre de Saint-Michel 。
王冠と勲章で飾られた盾にHD 。HD の代わりにフルール・ド・リス3ツが入ったのがアンリ2世が用いた王の紋章。
アンリ2世の愛妾 (1538-59) ディアーヌ・ド・ポワチエ Diane de Poitiers (1500-66) と王妃カトリーヌ・ド・メディチ Catherine de Médicis (1519-89 : 在位 1547-59) との確執はシュノンソー城 Château de Chenonceau の例が象徴的だが、明確に HD ⇒ HC への書き換えにも執着したというのだが・・

Monogramme HD / Escalier Henri II / Musée du Louvre

 

王座の関税徴収所の円柱に立つサン=ルイ (ルイ9世)

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Statue de Saint-Louis / Colonnes de la Barrière du Trône / Place du Trône

ナシオン広場のヴァンセンヌ側に隣接する王座の広場にあったフェルミエー・ジェネローの城壁 Mmur des Fermiers généraux の王座の関税徴収所の円柱 Colonnes de la Barrière du Trône の頂部の一つに置かれているサン=ルイ (ルイ9世) の立像。
十字軍 (第7回、第8回) の出で立ちで、胸には十字、腰にはサン=ルイの用いたフランス王の紋章の盾が。
Antoine Étex (1808-88) の作品 (1845) 。

 

S字渦巻き サン=ジェルマン=デ=プレ教会

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Chapelle de la Vierge / Église de Saint Germain des Prés

サン=ジェルマン=デ=プレ教会の聖母の礼拝堂 Chapelle de la Vierge に<S字渦巻き>の装飾が・・
縄文土器や「隼人の盾」に見られる一筆書きの物とは異なるのだが、一見同じに見える。

パリの市章ではない / ヴェルディエ枢機卿の紋章

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Blason du cardinal Verdier / Église Saint-Pierre de Chaillot / Avenue Marceau

パリ市章の盾 (シールド) に使われる「揺蕩えるガレー船」を組み込んだ盾を紋章にしたのはパリの大司教を務めたヴェルディエ枢機卿 Le cardinal Verdier (1929-40) 。盾を飾る総主教十字と左右15個の飾り房 付きの帽子は枢機卿であることを示す。フルール・ド・リスの位置にアヴェ・マリアのモノグラム AM と2つの六芒星 。
彼の任期中に竣功したサン・ピエール・ド・シャイヨ教会 Église Saint-Pierre de Chaillot (1938) の正面にある。62mの尖塔はランドマーク。

サント・ジュヌヴィエーヴ と トゥール・ダルジャン

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手前のサン=ルイ島と左岸を結ぶトゥールネル橋に置かれたパリの守護聖人サント・ジュヌヴィエーヴ :Geneviève de Paris と鴨料理で有名なトゥール・ダルジャン La Tour d’argent (1582) 。

ポール・ランドウイスキー Paul Landowski (1875-1961) によるSainte Geneviève の原像はパリ市庁舎のホールに置かれている (右) 。

はためいている旗には「銀の塔」に「1582」のトゥール・ダルジャンのロゴが・・

Statue de sainte Geneviève / La Tour d’argent / Pont de la Tournelle

ミシェル・セルヴェ Michel Servet の立像

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パリ14区の区役所前の広場、Square de l’Aspirant Dunand に置かれているミシェル・セルヴェMichel Servet (1511-53) の立像。Jean Baffier (1851-1920) の作品 (1908) 。
数学者・医者等マルチ人間で神学者でもあったミシェル・セルヴェは三位一体を批判し、ジャン・カルヴァン (1509-64) を批判したりした。カルヴァンの手により捕えられて告発され、ジュネーヴ市によって火刑された。両手首と両足首を鎖で縛られている。
台座に「燃え尽きたミシェル・セルヴェに捧ぐ」、「人々の守り神に捧ぐ  À la garde du peuple」とある。
なお、この広場は若くして祖国のため命を落とした Jean-Louis Dunand (1918-1940) に敬意を表したもの。

Statue de Michel Servet / À Michel Servet, brûlé vif / À la garde du peuple / Square de l’Aspirant Dunand

サロモン・ド・ロートシルト館 の スフィンクス

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今夏「日仏友好160周年」記念事業の一つとして行われた「 FUKAMI 深み / 日本美学の深層 」と題した展示会の会場、サロモン・ド・ロートシルト館 Hôtel Salomon de Rothschild (1882) のスフィンクス。ライオンの下半身にワシの翼を付けた女性の上半身。ギリシャ風の所謂<フランスのスフィンクス>かと。

Sphinx / Hôtel Salomon de Rothschild

カンボジア   ã‚«ãƒ³ãƒœã‚¸ã‚¢ã®å›½æ——

パリの鉄柵 54 パリ天文台庭園

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パリ天文台の南側、アラゴ大通りに面したパリ天文台庭園 Jardin de l’Observatoire de Paris の鉄柵。紹介済みの正面のものと同一。メトロ6号線の Saint-Jacques 駅が最寄。
庭園内に置かれている彫像はヴィム・デルヴォア Wim Delvoye (1965-) 作の François Arago (1786-1853) の立像 (2016) で、第二次大戦で溶融された像 (台座は外に残存) に代えて制作されたもの。アラゴは光の波動論を支持して、偏光の研究で知られる。天文台長も務めた。

Grille au Jardin de l’Observatoire de Paris / Statue de François Arago / Wim Delvoye

 

パンテオンのガリアの雄鶏

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Coq gaulois

パンテオンの正面破風 /フロントン Fronton の中央下段にオークの花輪に飾られた国鳥<ガリアの雄鶏 Coq gaulois>を見ることができる。 ダヴィッド・ダンジェ David d’Angers (1788-1856) の作品 La Patrie couronnant les hommes célèbres (1837) で、下に、「偉大な人々に感謝を捧げる祖国」とあるのと合わせて、両手で月桂冠を差し伸べる中央の人物が国家であることを示している。
なお、写真左下に壁面装飾によく使われる花輪:フェストン Feston が見える。

Coq gaulois / La Patrie couronnant les hommes célèbres / David d’Angers / Panthéon

サント=ジュヌヴィエーヴ と ステンドグラス     サン=ジェルマン=デ=プレ教会

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サン=ジェルマン=デ=プレ教会はメロヴィング朝フランク王国の初代国王:クロヴィス1世の4男でフランス王となったキルデベルト1世が創設した (542) 。クロヴィス1世は後のサント=ジュヌヴィエーヴ修道院を築いた (502) 。
サント=ジュヌヴィエーヴの礼拝堂に置かれている「パリの守護聖人ジュヌヴィエーヴ  Geneviève (420頃 – 500頃) の像」と「13世紀のステンドグラス」。羊は彼女の属性。

Statue de sainte Geneviève / Vitrail de la chapelle Sainte-Geneviève / Église de Saint Germain des Prés

エッフェル塔百態 153 ブリニョール・ガリエラ公園

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ガリエラ美術館 / パレ・ガリエラの庭で、一般開放されているブリニョール・ガリエラ公園 Square Brignole-Galliera からのエッフェル塔。
前に見えるパレ・ド・トーキョーとの間のプレジダン・ウィルソン大通りでは折から朝市 Marché Président Wilson が開かれている。
右端の彫像は<バッカスの子供時代 Enfance de Bacchus (1857)>、ジャン=ジョセフ・ペロー Jean-Joseph Perraud (1819-76) の作品。

Tour Eiffel / Square Brignole-Galliera / Palais Galliera / Palais de Tokyo / Marché Président Wilson

ガイアナ ã‚¬ã‚¤ã‚¢ãƒŠã®å›½æ——

 

エッフェル塔百態 152 フォッシュ元帥の騎馬像

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Tour Eiffel / Statue Equestre du Maréchal Foch / Place du Trocadéro et du 11 Novembre

トロカデロと11月11日広場に置かれた「フォッシュ元帥の騎馬像」の後方から見たエッフェル塔。
左右の建物がシャイヨー宮。

ヴァカンスも終わりとあって人影は少ない。ただ、夏季を通じて観光客の入込は相当に減少しているように見受けられた。
2024 パリ / オリンピック に焦点を合わせて順次実施されていると思われるパリの改修・改良工事の影響もあるかも知れない。

パリ市庁舎の「パリ市章」と「マリアンヌ」

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Blason de Paris / Hôtel de Ville de Paris

パリ市庁舎 Hôtel de Ville de Paris (1882 再建) の中央、時計の上に置かれたパリ市の寓意像「銃と月桂樹の小枝を持ち船に腰掛けたマリアンヌ」Ville de Paris とその上のペディメントに置かれた「パリ市章」。
3本マストの帆船。<揺蕩えども沈まず>のリボンは市章の下に。月桂樹の小枝が左に、オークの小枝は右に。慎重と警戒 Prudence et Vigilance の寓意像が市章を支える。
肉眼では見えにくい。

 

台風21号接近中。

フランス革命 ‘ジロンド派の女王’ と呼ばれたロラン夫人

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フランス革命のジロンド派の指導者の一人で、「ジロンド派の女王 」と呼ばれたロラン夫人 Madame Roland (1754-93) の座像がヴァンセンヌの森に隣接するサン=モール=デ=フォセ Saint-Maur-des-Fossés の Square Hameln に置かれている。パリ市所有。
ダントン、ロベスピエールとの対立抗争に敗れ、「自由よ、汝の名の下でいかに多くの罪が犯されたことか」の言葉を残して断頭台の露と消えた。
この大理石像の石膏模型 (1899) はヴィジーユ Vizille にある<フランス革命博物館 Musée de la Révolution française>にあるようだ。Charles-Vital Cornu (1851-1927) の作品。

Madame Roland / Charles-Vital Cornu / Square Hameln / Saint-Maur-des-Fossés

帆船を抱えた少女                 パリを守るサント・ジュヌヴィエーヴ / パリ市庁舎

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Sainte Geneviève / Paul Landowski / Hôtel de Ville de Paris

サンルイ島と左岸を結ぶトゥールネル橋でパリを守護するサント・ジュヌヴィエーヴ  Sainte Geneviève の原像はパリ市庁舎のホールに置かれている。
パリを寓意する「帆船を抱えた少女」の両肩にパリの守護聖人である「サント・ジュヌヴィエーヴ 」が暖かい母の手を差し伸べている。
ポール・ランドウイスキー Paul Landowski (1875-1961) はサンテティエンヌ・デュ・モン教会にある Institut des dames de Sainte Geneviève が寄贈した石材にこれを彫刻した。

 

キルフェボン Qu’il Fait Bon のフルーツタルト美味しくいただきました。

 

ブリニョール・ガリエラ公園 4月の噴水と夏花

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「パリ市立モード美術館」になっているガリエラ宮殿 Palais Galliera の庭園は一般に開放されているが、永らく工事中で宮殿際までは接近できなかった。
庭園中央の涼しげなピエール・ロシュ Pierre Roche (1855-1922) 作の「4月の噴水 Fontaine d’Avril (1906) 」と緑の芝生と夏の花々、手入れがいつも行き届いていて心地よい。                                                                                                                                                                         25/08/2018.

Square Brignole-Galliera / Palais Galliera / Fontaine d’Avril

ブルーノ・カタラーノ Village Royal に進出

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Bruno Catalano / Bleu de Chine / Le Village Royal

胴体の一部をカットした彫像で知られるブルーノ・カタラーノ Bruno Catalano (1960-) の作品がヴィラージュ・ロワイヤルで展示されている。
ずっと前、ヴォージュ広場のアートギャラリー:Galerie De Medicis でお目にかかって以来、関心を持っていたモロッコ生まれの彫刻家。
ロワイヤル通りからの入り口に置かれている< Bleu de Chine >中国の青。青といえば景徳鎮なのか・・
Dior – Paris Royale のショウウインドウが透けて見えている。

‘ 家族の喜び ‘ と ムラサキブナ / リュクサンブール公園

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リュクサンブール公園に置かれた彫像の一つ、オハス・ダイヨン Horace Daillion (1854-1946) 作の<家族の喜び  Joies de la famille (1889)>。両親が抱きかかえる子供と見つめ合う羊は家族の繁栄と平和を寓意している。
左上に大木「ムラサキブナ Hêtre pourpre / Fagus sylvatica ‘ Purpurea ‘」の垂れ下がる小枝が入るように構図を取った。
ランス美術館にある石膏像 (1885) に基づいて、フランス革命100周年の「1889 パリ万博」に出品した大理石像を翌年石膏モデル共々国が購入した。

Joies de la famille / Horace Daillion / Hêtre pourpre / Jardin du Luxembourg

ファン・ゴッホ兄弟の記念碑 (習作) / ザッキン美術館

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Projet pour Le Monument aux freres Van Gogh / Ossip Zadkine / Musée Zadkine

<ファン・ゴッホ兄弟の記念碑 Monument aux freres Van Gogh (1964) >のための習作 (1963) がザッキン美術館 Musée Zadkine にある。
納入した作品はゴッホの生誕地であるオランダのズンデルト゚の町にある。
ヴィンセントと弟のテオとの強い絆を表現したものと思われる。
ザッキンによる<ヴィンセント・ファン・ゴッホ像>は終焉の地オーヴェル=シュル=オワーズにある。

 

「ベルフォールのライオン」と呼ばれた ダンフェール・ロシュロー大佐

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アルザスのベルフォールでプロイセンの包囲に対し抵抗した (1870-71) ダンフェール・ロシュロー大佐 (1823-78) は<ベルフォールのライオン Lion de Belfort >と愛称された。ナポレオン3世による第2帝政が崩壊し、臨時の国防政府が存在した時期に重なる。
第2次大戦においてルクレール将軍がパリ解放時に通った Avenue du Général Leclerc からダンフェール・ロシュロー広場  Place Denfert Rochereau の中心に置かれた Lion de Belfort と Avenue Denfert-Rochereau を望んだ。8月7日も暑かった。

Le Lion de Belfort / Pierre Philippe Denfert-Rochereau / Place Denfert-Rochereau / Avenue du Général Leclerc

今日は朝方雷雨があり、気温は23度まで下がって長袖に着替えた。

(旧) セーヴル磁器工場前に キャリア – ベルース の胸像

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オーギュスト・ロダン Auguste Rodin (1840-1917) の師キャリア – ベルース Carrier-Belleuse (1824-87) は晩年 (1875-87) セーヴル磁器作品の管理者を務め、セーヌ河畔への移転 (1886) に携わった。
(旧) セーヴル磁器工場 Manufacture Royale de Porcelaine 前の公園 Square Carrier Belleuse に彼の胸像が置かれている。ロダンが作成したテラコッタ<Buste de Carrier-Belleuse (1882)>に基づくブロンズ像 (1931) と思われる。彫像師 Statuaire と刻まれている。

Buste de Carrier-Belleuse / Auguste Rodin / Square Carrier Belleuse / Sèvres

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川のニンフの噴水 / アンドレ・マルロー広場

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長らく修繕工事中だった<川のニンフの噴水 Fontaine de la Nymphe fluviale (Fontaine De Théâtre Français ともいうらしい) >が蘇った。水盤が奇麗ので夏の観光客のフォトスポットになっている。ガブリエル・ダヴュー作の噴水だが、彫像  Nymphe fluviale はロダンの師 キャリア – ベルース Carrier-Belleuse (1824-87) による

Fontaine de la Nymphe fluviale (Fontaine De Théâtre Français) / Carrier-Belleuse / Place André Malraux

<自由の炎>をアルマ・マルソー :72系統バス停から

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フランス政府が独立100周年を記念して寄贈したニューヨーク港入り口の「自由の女神像 Statue de la Liberté (1886) 」が掲げるトーチの自由の炎 Flamme de la Liberté と等身大のレプリカ (1986) 。100周年記念の改修に伴い寄贈されたもの。
像の正面下に今なおダイアナ妃を偲ぶ写真や献花がされているのが分かる。死に至る事故に会ったアルマトンネルはこの下を走っている。

Flamme de la Liberté / Statue de la Liberté / Place de l’Alma

今日も一日暑かったのでごろ寝を決め込んだ。夕方6時から8時過ぎまで本格的な夕立があった。雷鳴が轟き、一時雹も降った。でも、23時 (27日) の今も室温は31度。

ガスパール・ド・コリニーの記念碑

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Monument de l’amiral Gaspard de Coligny / Temple protestant de l’Oratoire du Louvre / Rue de Rivoli

ガスパール・ド・コリニー Gaspard de Coligny (1519-72) は改宗してユ グノー戦争をプロテスタントの闘将として戦い「サン・バルテルミの虐殺 (1572)」で亡くなった貴族で提督。母はシャンティイ城エクーアン城のアンヌ・ド・モンモランシー Anne de Montmorency (1493-1567) の妹。
プロテスタント教会 Temple protestant de l’Oratoire du Louvre (1616-1750) の構内リヴォリ通りに面して。Gustave Crauk (1827-1905) が彫刻した (1889) 。コリニー家の紋章が頂部に。

Tour de France 2018 直前のシャンゼリゼ入口

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コンコルド広場 (左) からシャンゼリゼ大通りに入る境界に置かれた<マルニーの馬 Chevaux de Marly>。Tour de France の車列は柵に沿って左から右へシャンゼリゼに入り、凱旋門手前でUターンして向こうのマルリーの馬の所で右折して広場に入る。
サント=クロチルド教会のツインの尖塔とモンパルナスタワーが見えている。コンコルド橋と国民会議の国旗も見える。
今日 (25日) のパリは非常に暑く日向ではいつになく汗が滲んだ。23時の室温は30.8度。東京よりも暑いらしい。

Chevaux de Marly / Place de la Concorde / Avenue des Champs-Élysées

ラジオ・フランスにある<ベルリンの壁>

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<ベルリンの壁>が崩壊したのは 09/11/1989 。ヴェルサイユ門広場 Place de la Porte de Versailles はその20周年記念 でベルリンとパリ市長立会いの下にベルリンの壁が置かれて (06/2009) 以降<1989年11月9日広場 Esplanade du 9 Novembre 1989 >とも呼ばれている。
ドイツラジオは20周年当日にラジオフランスへ写真にある<ベルリンの壁 Mur de Berlin>の寄贈を決めた。車列が見えるのがプレジダン・ケネディ大通りでその向こうがセーヌ川。

Mur de Berlin / Radio France

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生きる喜び トロカデロ庭園

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第2次世界大戦前最後の世界博「パリ万博 1937」のためにトロカデロ庭園 Jardins du Trocadéro に設置された彫像<生きる喜び La joie de vivre >。レオン= アーネスト・デュリヴィエ Léon-Ernest Drivier (1878-1951) の作品。左方に<若者 La jeunesse>の彫像が対で置かれている。パレ・ド・トーキョーが美術展示場として建設されたのもこの万博だ。
彫像の右上に、イエナ橋 Pont d’Iéna 右岸上流側橋柱に置かれているジャン=ジャック・フシェー Jean-Jacques Feuchère 作 (1849/1853) の<アラブの騎士 Cavalier arabe >の像が被っている。

La joie de vivre / Léon-Ernest Drivier / Jardins du Trocadéro / Cavalier arabe / Pont d’Iéna

明日早朝に新宿を出てパリに向かいます。熱波の東京から脱出です。生きる喜びを味わえるでしょうか?
フランス 4 – 3 でアルゼンチンに勝利。ポルトガルはウルグァイに敗れる。メッシ、ロナウドが姿を消してしまった。最年少得点を挙げたエムバペ Mbappé が活躍。

ミシェル・ロードによる<Bon Larron>

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St Dismas,Bon larron / Michel Laude / Église Notre-Dame-de-la-Nativité de Bercy

ベルシーのキリスト降誕の聖母教会 Église Notre-Dame-de-la-Nativité de Bercy に置かれている<Bon Larron>。
エタン (錫) 彫刻で有名なミシェル・ロード Michel Laude (1933-2012) の作品 (1995) 。
同時に十字架に掛けられた<悪い泥棒 Mauvais larron >の非難からキリストを守って最初の聖人ディスマス St Dismas となったとされる<良い泥棒 Bon larron >。
デュゴミエ Dugommier に住んでいた時期、サン=テミリオン界隈に出かける時に教会脇をしばしば通ったものです。

ルイ・フィリップが選んだ著名な王妃と女性 11   マルグリッド・ダンジュー

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百年戦争の最中、ランカスター朝最後のイングランド王ヘンリー6世 (1421 生まれ、在位:1422-71) に嫁ぎ (1445) 、波乱万丈の人生を送ったマーガレット・オブ・アンジュー (マルグリッド・ダンジュー Marguerite d’Anjou) (1429-82) の立像。

Marguerite d’Anjou (avec son fils Édouard) / Jardin du Luxembourg

イングランドの女王と銘があり、戦死した王太子プリンスオブウェールズで息子のエドワード Édouard (1453-71) と一緒だ。冠にはフルール・ド・リスが。Ferdinand Taluet (1821-1909) による彫刻 (1877) 。
フランス王を僭称していたヘンリー6世はフランスとの和平を推進したが、カレー以外の大陸領を失って百年戦争が終結 (1453) するとヨーク家との間で薔薇戦争が勃発 (1455-85) 、1471 年に廃位されて死去。
マーガレットはルイ11世が身代金を支払って釈放されたが、相続権を奪われ貧困の中アンジューで死去したという。夫君の創設したケンブリッジ大学のキングス・カレッジに対して「クイーンズ・カレッジ」の創設者。

 

エッフェル塔百態 150 蜥蜴のボラード

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アレクサンドル3世橋の一部、右岸下流側シャンゼリゼ港に置かれた<ボラード (係留柱) Bollard >の頭部とエッフェル塔。
頂部に発芽したフルール・ド・リス (アイリス) Fleur de lys とトカゲ  lézard が金色で・・間に海草と波。トカゲは魔除け・トラブル回避や機敏さ、知恵等の象徴的意味を持つ。

Bollard / Pont Alexandre III / Port des Champs-Élysées / Tour Eiffel

リシャール・オルリンスキの作品 < Stiletto rouge >

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ヴィラージュ・ロワイヤル Village Royal に展示されていたヴィジュアル・アーティストのリシャール・オルリンスキ Richard Orlinski (1966-) 作のオブジェ (16/07/2017) 、< Stiletto rouge (2013) >。スティレトウ Stiletto は小剣の一種で、裁縫の「目打ち」の意に転用されるらしい。
彼の作品ホッキョクグマの展示は紹介済み。

Stiletto rouge / Richard Orlinski / Village Royal

ルイーズ・ミシェルの彫像

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アナキストで、パリコミューンの中心人物の一人<ルイーズ・ミシェルの顕彰碑 Statue en hommage à Louise Michel (1906)>。パリ17区隣接のルバロア=ペレ Levallois-Perret の市庁舎横のプランシェット公園 Parc de la Planchette に置かれている Emile Derré (1867-1938) の作品。足元に猫がすり寄っている。
ルイーズ・ミシェル (1830-1905) がアンヴァリッドでのデモ (1883) において黒のペチコートを箒に付けた「黒旗」はその後アナキストのシンボルとなった。ジョルジュ・サンドと共に男装でも知られ、女権拡張運動家の先駆者でもある。
サクレ・クール寺院前の斜面一帯の公園名は Square Louise Michel 。メトロ3号線 Louise Michel 。

Statue en hommage à Louise Michel / Emile Derré / Parc de la Planchette / Levallois-Perret

シャン=シュル=マルヌ城のスフィンクス

   depuis  2001

Château de Champs-sur-Marne の庭園側に置かれているスフィンクス。
向き合った一対の彫像で、背に矢筒を肩掛けしたエンジェル Ange を乗せている。修復前のもの (31/07/2014) で、天使の指先等が損傷している。
奥に見える彫像はアポロベルベデール Apollon du Belvédère ( du Vatican) のレプリカ、建物はオランジュリー。

Sphinx / Château de Champs-sur-Marne / Champs-sur-Marne

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サレ館のスフィンクス

   depuis  2001

パリのピカソ美術館になっているサレ館 Hôtel Salé (1659) の装飾にあるスフィンクス Sphinx 。女性の頭・胸部を持つ所謂「フランスのスフィンクス」だ。16世紀以降、建築装飾や庭園装飾に使われてきた。日本の「狛犬」に当たるが、左右は同型だ。

Sphinx / Hôtel Salé / Musée National Picasso-Paris

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アテナとメドゥーサの首

   depuis 2001

Athéna / Casque de type corinthien / Tête de la Gorgone Méduse / Cuirasse / Musée du Louvre

アテナ Athéna が身に着けているスカーフ状の胸当て Cuirass に<メドゥーサの首>が装飾されていて、メドゥーサ Gorgone Méduse の髪の毛である蛇で縁取りされている。素材はアマルテアの山羊 (父ゼウスがその乳で育てられた) の皮。
アテナの盾を借りてメドゥーサの首を取ったペルセウスがお礼に贈ったその首をアテナは自身のアイギス Égide に埋め込んだ。「コリント式の兜」「メドゥーサの首のあるアマルテアの山羊皮製のアイギス (胸当て、胴鎧或いは盾) 」はアテナの属性。
メドゥーサの首を取った帰り道、アンドロメダを救出するペルセウスを描いたティツィアーノ Titian (1485-1576) の絵画 Perseus and Andromeda は紹介済み。

ロムルスとレムス に授乳する雌狼/ローマ建国神話

   depuis  2001

<ロムルスとレムス Romulus et Rémus に授乳する雌狼の像 Statue de la louve avec Romulus et Rémusポール・パンルヴェ広場 Place Paul Painlevé にある。
ローマのカピトリーノ美術館 (1471) にある、カピトリーノの狼 Louve Capitoline (作者、制作年とも定説はないが、11-12世紀の狼に15世紀後半に双子が加えられたか) のレプリカだ。パリとローマの姉妹都市提携 (1956) の記念にローマから寄贈された (1962) 。(京都 1958、東京 1982) 。
ローマの名は初代ローマ王ロムルスに由来する。オオカミはローマのシンボル。31/07/2012.

Louve Capitoline / Romulus et Rémus / Place Paul Painlevé

エッフェル塔百態 149 ダビデ像とヴァルカン像

   depuis  2001

リュクサンブール公園からのエッフェル塔。円柱 Colonne に乗っているのが<ゴリアトに勝利したダビデ像 David vainqueur de Goliath >で、手前が<ヴァルカン像 Statue de Vulcain (1781) >。
右に見える上院に納められているダビデ像のオリジナルは16世紀のものらしいが作者も不詳。ローマ神話で火の神 (鍛冶神) のヴァルカン / ウゥルカーヌス Vulcānus は Charles-Antoine Bridan (1730-1805) の作品。

Tour Eiffel / David vainqueur de Goliath / Statue de Vulcain / Jardin du Luxembourg

国立美術工芸保存院とマルク・スガンの胸像

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Buste de Marc Seguin / Conservatoire des Arts et Métiers / Rue Saint-Martin

マルク・スガン Marc Seguin (1786-1875) はフランスの発明家で事業家。
国立美術工芸保存院 Conservatoire des Arts et Métiers 正面、古のパリの南北軸 (カルド Cardo) であるサン=マルタン通りを挟んだ公園 Square Emile-Chautemps (オスマンのパリ改造計画の一環で建設された) に彼の胸像がある。
水管式蒸気機関、 最初のフランス鉄道 (1833) 、ワイヤー吊り橋 (1825) と功績が記されている。
水管式蒸気機関の発明 (1827) と実用化はスチブンソンのロケット号の成功 (1829) にも貢献した。

エッフェル塔嫌いだったモーパッサン

   depuis  2001

「女の一生」の自然主義作家ギ・ド・モーパッサン Guy de Maupassant (1850-93) はエッフェル塔嫌いでも有名だった。それで、エッフェル塔を見ないで済む塔のレストランがお気に入りだったという。
晩年は気を病んだが、文人協会が依頼した顕彰碑<Monument à Guy de Maupassant (1897)>がモンソー公園に置かれている。ラウル・ヴェレ Raoul Verlet (1857-1923) の作品。胸像の足元に、右肘をつき左手に本を持ち微睡んでいる女性を配している。
文壇の大御所だったエミール・ゾラ (1840-1902) が除幕式で挨拶をしている (葬儀でも) 。
背後の列柱 /ナウマキア naumachia は破壊された (1719) サン・ドニの Rotonde des Valois から移されたものらしい。

Monument à Guy de Maupassant / Parc Monceau

コルベールのソー城から来た<冬の像>

コルベール Jean-Baptiste Colbert (1619-83) が強く支持した王立絵画彫刻アカデミー (1648設立) の教授も務めたミシェル・アンギエ Michel Anguier(1612-86) の作品、<冬の像 Statue de L’Hiver >。マントを纏って両手を火に翳した、冬の寓意像。
ソー城を購入した (1670) コルベールル・ノートル André Le Nôtre (1613-1700) に改変させたフランス式庭園 Jardins du Château de Sceaux の装飾のために用意した彫像の一つとされている。フランス革命で政府に没収され (1793) 破壊されたが、この像はリュクサンブール公園に移された (1802) 。                     29/07/2013.

Statue de L’Hiver / Michel Anguier / Jardin du Luxembourg

28/07/2011.

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アントワーヌ・ヴァトーの記念碑 

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ロココ様式の代表画家で、後世に評価の高まったアントワーヌ・ヴァトー Jean-Antoine Watteau (1684-1721) の顕彰碑。アンリ・ゴキヱ Henri Gauquié (1858-1927) の作品、Monument à Antoine Watteau (1896)。
ロレーヌの大理石にエタンの胸像の組み合わせで、リュクサンブール公園にある。存在感のある若い女性が一輪を右手に残して薔薇束を差し出していて、「ヴァトーと若者 Watteau et la Jeunesse 」とも呼ばれるらしい。

Monument à Antoine Watteau / Watteau et la Jeunesse / Henri Gauquié / Jardin du Luxembourg

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聖母の噴水 (ノートルダムの噴水)

   depuis  2001

Fontaine de la Vierge / Square Jean XXIII / Cathédrale Notre-Dame de Paris

パリのノートルダム寺院後方、ジャン23世公園の中央に置かれた<聖母の噴水 Fontaine de la Vierge (1845)>。
パリの噴水 (水道) 建築に携わった Alphonse Vigoureux (1802-54) によるネオゴシック様式の作品で、「キュヴィエの噴水 (1840) 」も彼の作品。
聖母子像 Vierge à l’Enfant (1844) はコンコルド広場の「大河の噴水 Fontaine des Fleuves 」と「海の噴水 Fontaine des Mers 」の彫刻家 Louis-Parfait Merlieux (1896-1955) の作品。
3大天使の足元から噴水している。

ジャンヌ・ダルクの騎馬像 / サクレ・クール寺院

   depuis  2001

Statue d’équitation de Jeanne d’Arc / Basilique du Sacré-Cœur de Montmartre

サクレ・クール寺院の正面右側に置かれた<ジャンヌ・ダルクの騎馬像>
イポリット・ルフェーブル Hippolyte Lefèbvre (1863-1935) の作品 (1927) 。

03/08/2017.

アンブロジオ・パリジ による ジュリアス・シーザー

   depuis  2001

Jules César d’après l’antique / Ambrogio Parisi / Jardin des Tuileries

<アンティケに倣ったジュリアス・シーザー Jules César d’après l’antique>(1686-94) というアンブロジオ・パリジ Ambrogio Parisi (1676頃-1719) の作品。ローマのカンピドーリオ Campidoglio 美術館にオリジナルが保存されていて、フォリ・インペリアリ通り等にコピーがあるカエサルの立像 Statua di Giulio Cesare (2世紀、作者不詳) に倣ったものと思われる。両手に物を持っている、右足元に皇帝の象徴:左向きの鷲を乗せたヘルメットを置いている点は異なる。
右肩上のフィブラ Fibula (ブローチ) で留めたパルダメンタム Paludamentum (ケープ・マント) は皇帝の象徴。

 グラン・バッサン・ロン Grand Bassin Rond を背に、コンコルド広場の大観覧車 Roue de Paris に至る中央通りAlée Centrale の右側。マロニエの芽吹きが・・01/04/2016.
ニコラ・クストゥによるジュリアス・シーザーは左側、マロニエの並木が途絶えた所にある。

ニコラ・クストゥによるジュリアス・シーザー

   depuis  2001

Jules César / Nicolas Coustou / Jardin des Tuileries

チュイルリー公園には2体のジュリアス・シーザーの立像があるが、これはニコラ・クストゥ Nicolas Coustou (1658-1733) の作品<Jules César (1713)>。
右肩上のフィブラ Fibula (ブローチ) で留めたパルダメンタム Paludamentum (ケープ・マント) はローマ皇帝の象徴。
1722~1872まで置かれていた大理石のオリジナルはルーヴル美術館に移されている。
これは鋳造のコピー。
8角形の池、バッサン・オクトゴナル Bassin Octogonal を背にしてサントラル通り  Allée Centrale の右側にある。
右方面がルーヴル美術館で左がコンコルド広場。

ドビッシーの像 / サンジェルマンアンレー

   depuis  2001

Claude Debussy / Place de l’Abbé-Pierre-de-Porcaro / Église Saint-Germain de Saint-Germain-en-Laye

ドビッシー Claude Debussy (1862-1918) が洗礼を受けたサン=ジェルマン=アン=レーのサンジェルマン教会の鐘楼横の広場 Place de l’Abbé-Pierre-de-Porcaro に置かれた<クロード・ドビッシーの像 Claude Debussy>
アメリカの彫刻家 Mico Kaufman (1924-2016) の作品 (1987) で、在米のドビッシー音楽友の会により1998年に設置された。
この手前左近くにドビッシーの生家、ドビッシー美術館 Musée Claude Debussy がある。